ECサイトで売れる商品画像のポイント解説!加工方法とアプリも紹介
ECサイトやネットショップで商品を購入する上で、商品画像を比較して決定をされている方も多いでしょう。
直接商品を見ることができないECサイトやネットショップにおいて、商品画像はとても重要な役割を担っています。より魅力が伝わるような商品画像であれば、ユーザーの目にとまり、売上向上へと繋がります。
この記事では、ECサイトにおける売れる商品画像の特徴や撮影・加工のポイントを解説します。
また、合わせておすすめ無料加工ツールの紹介もしますので、ぜひ参考にしてみてください。
ECサイトにおける商品画像とは?
(出典:株式会社 神戸デジタル・ラボ -ユーザーの購買行動調査:ファッションECサイト利用者約1,200人アンケート:https://www.kdl.co.jp/news/2023/04/suisei_questionary.html )
ECサイトにおける、ユーザーの購買行動に関してこんなデータがあります。これは、ファッションECサイトの利用者が購入の決め手が何であるか、商品ページで最もよく見るところはどこかというデータです。
まず決め手においては、「商品の特徴・詳細」が44.3%、次いで「色んな角度で撮った複数の商品の写真」が23.6%という結果でした。これは、ECサイトだと実際に商品を手に取って見ることができないため、まずは商品のサイズ感や質感、写真や特徴などの情報をしっかり確認をしてから購入の有無を決定していると考えられます。
さらに、商品の詳細のページにおいてよく見るポイントは、「商品の特徴・詳細」が38.3%、「商品の写真」が36.7%と合わせて80%近くを占めています。レビューや口コミ、ランキングと比べると、大きく差が開く結果となりました。
このデータより、実物を見ることができないECサイトにおいて、写真で商品の特徴を伝えることはとても重要なポイントであることがわかります。
ECサイトの売れる商品画像の3つポイント
それでは、ECサイトにおいて重要な商品画像をどうすれば売上アップにつながるかのポイントを3つ解説していきます。
- 画像のクオリティが高い
- 商品の特徴がわかる
- サイズ・質感などスペック情報がある
画像のクオリティが高い
商品画像のクオリティが落ちれば、魅力も伝わりにくくなります。当たり前のようにも感じるかもしれませんが、画像の見やすさや綺麗さがなければ、その商品ページをクリックするに至らないことも多いです。
写真のクオリティが上がれば上がる程売れるというわけではないですが、一定のクオリティを保たなければユーザーがそもそも商品に興味を持ちづらいので、ピントをしっかりと商品にあて、アングルやライティングにもこだわりましょう。
商品の特徴がわかる
ECサイトにおけるユーザーの購買行動のデータからもわかるように、その商品にどんな特徴があるのかがわかる写真にすることも重要です。つまり、その商品の魅力=アピールポイントを伝えるということです。
全体像はもちろんですが、競合の商品との違いがわかる箇所やディテールなどが映っている画像があるとより商品の特徴が伝わるでしょう。
サイズ・質感などスペック情報がある
ネットショッピングの短所として、実物を手に取って見ることができないがゆえに、サイズや質感がわからないという点が挙げられます。
それを補うために、商品説明や寸法のテキストだけではなく、手にもっている画像だったり、利用シーンの画像を入れることも有効です。ユーザー自身が実際に使っているシーンをイメージできることも購入へと繋がるポイントとなります。
但し、掲載するECサイトによって、イメージ写真やマネキンを使用した写真などが禁止されている場合もありますので、注意が必要です。
商品画像の撮影における5つポイント
次に売れる商品画像のポイントを踏まえて、商品画像撮影時にどんなことを意識するべきかを5つのポイントとともに解説していきます。
- 基本の背景は白にする
- ライティングにこだわる
- 構図を工夫する
- アングルを工夫する
- 小物を使う
基本の背景は白にする
まずは、商品をわかりやすく伝えるためにも、背景は白が良いです。背景を白にすることで、ユーザーの目にもとまりやすく、商品自体の色味も正確に伝えることができます。特にトップになる1枚目の写真は白背景であることがマストです。
20,000人以上のユーザーと7,000,000枚の商品画像を取り扱う、海外の画像管理ツールであるPixelzが、売れている企業の画像の特徴の1つとして背景が白であることを挙げています。興味がある方は下記URLより参考にしてみてください。
https://www.pixelz.com/blog/what-7-million-edited-images-can-teach-you-infographic/
ライティングにこだわる
ライティングにはストロボライトや定常光ライトなど様々ありますが、まずは自然光を使ってみましょう。自然光は、実物の色味に近づけることもでき、何より簡単且つ失敗しにくいのでおすすめです。
失敗しにくいといっても、コツもあるので、下記ポイントは押さえながら撮影することが大切です。
- 晴天時の午前10時~午後3時頃までに撮影する
- 自然光は斜め後ろから当てる
- 室内の照明は消す
- 撮影場所は光が入りやすい窓際などにする
構図を工夫する
次は、構図にもこだわってみましょう。どのような構図で商品を撮影するかによって、ユーザーが受け取る印象も変わってきます。
商品画像においては、下記3つの構図が使われていることが多いです。
- 日の丸構図
- 三分割構図
- 対角線構図
日の丸構図
日の丸構図は簡単にできるポピュラーでシンプルな構図です。中心に商品をおいて撮影することて、視線を商品に集めます。
商品トップの写真には日の丸構図を使うとわかりやすいです。
三分割構図
画面を三分割し、その交わる点に商品をおいて撮影することでバランスの撮れた写真になります。空間や雰囲気が伝わる構図となります。
他の小物も映すと、ユーザーが利用シーンをイメージしやすい写真が撮れるでしょう。
対角線構図
画面に対角線を引き、その線上に商品を配置する構図です。画面に奥行きと動きが生まれます。
同じ商品を複数配置して撮影する場合に単調にならずに躍動感ある写真になり、おすすめです。
アングルを工夫する
アングルを変えることで、見え方にも大きく違いがあります。
下記3つのアングルについて解説します。
- 真上からのアングル
- 水平のアングル
- 斜め上からのアングル
真上からのアングル
真上から商品を撮るポピュラーな撮影アングルです。小物を使っておしゃれに撮影することもできます。シンプルな撮影方法だからこそ、人やカメラの影が入らないよう注意しましょう。
水平のアングル
真正面から商品を撮影するアングルです。商品の形がわかりやすく安定感があり、さらには高級感も演出することができます。
少しだけ商品を見上げるように撮影するとより高級感が増します。
斜め上からのアングル
奥行きや立体感を伝えたい時におすすめのアングルです。また、関連アイテム一式を置いたり、セット販売の商品を撮影する場合にも適しています。
小物を使う
イメージカットを撮影する場合には、小物を使うこともおすすめです。ユーザーがその商品を使用しているシーンが想像でき、購入へとつながるポイントの一つとなります。
小物を使う場合には、利用シーンが浮かぶような関連アイテムか、もしくは世界観を演出できるようなものを使うと良いでしょう。
商品画像の加工方法
撮影ができたら次は加工です。加工をしてより商品画像のクオリティーを高めましょう。
商品画像のクオリティーを上げること、そしてECサイトの規定に合わせた加工をするために、下記4つのポイントを押さえることが重要です。
- トリミング
- サイズ調整
- 明るさ・彩度の調整
- 文字入れ
トリミング
トリミングとは、写真の余分な部分を切り取り、必要な部分だけを残す、最も基本的な加工方法です。商品の魅力が伝わりやすくするためにも、トリミングで余白の調整をすることは重要です。
画像編集ツールによって、自身の感覚で切り取るものと、数値を入力して正確に切り取るものがあります。
サイズ調整
写真自体を拡大・縮小し希望するサイズに調整をすることです。数値を入力するだけで簡単に操作ができます。
また、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、モール型のECサイトでは画像サイズの規定があるため、それに合わせて編集することが必要です。
明るさ・彩度の調整
撮影時にライティングをこだわっていても、実際にパソコンやスマートフォンを通して見てると、暗くなっていることも多いです。商品の特徴をしっかりと伝えるためにも、明るさを調整する必要があります。
また、色味に関しても同様で、上手く色味が出ていない場合には、なるべく目で見たものと近づけるように調整しましょう。但し、実物とかけ離れているような彩度にはならないよう注意することが大切です。
文字入れ
商品の特徴をよりわかりやすく伝えるために、テキストを入れることもおすすめです。
例えば、商品に合わせて幅や奥行き、高さが記載されていると、どこがどのサイズなのかが一目でわかります。ただ商品説明欄にテキストで羅列しているよりも、画像にテキストが入っている方がユーザーがよりイメージしやすくなるでしょう。
但し、モール型ECサイトによっては、文字の占有率が定められている場合もあるので、注意が必要です。
商品画像の無料加工サイト5選
加工の方法を解説しましたが、実際に加工するにあたって、おすすめの無料加工ツールを紹介します。
Canva
多くの無料テンプレートや画像素材、フォントがあり、それらを活用してデザインを作成することができます。
操作もドラックアンドドロップなどで簡単にでき、とてもおすすめです。
有料版もありますが、無料登録版でも十分に編集ができます。
Photopea
まるでAdobeのPhotoshopのような高機能ツールです。インストールやダウンロードが必要なく、登録不要且つ無料で使用できる部分もおすすめです。
Canvaほど操作がわかりやすくはないですが、AdobeのPhotoshopを使用したことがある方にとってはとても簡単だと思います。
Fotor
機能が豊富で操作もしやすいツールです。インストールやダウンロードが不要で無料で使用できます。
Canvaと似ていて、比較されることも多く、テンプレートを比べて併用することもおすすめです。
Photoshop Express
https://www.adobe.com/jp/products/photoshop-express.html
おなじみのAdobeのツールですが、Photoshop Expressはスマートフォン向けの無料エディターです。スマホで手軽に編集をしたい方におすすめです。
すでにAdobeの商品を使用している方は連携することもできることもポイントです。
Pixlr
こちらもまるでAdobeのPhotoshopのような高機能ツールです。操作も簡単なため、初心者にもおすすめです。
動画チュートリアルもあるので、わかりやすいところもポイントです。
商品画像を加工時の注意点
モール型ECサイトに出品する場合には、それぞれの商品画像に関する規定を確認しましょう。サイズもですが、背景や文字入れなど様々なルールがあるため、撮影前に必ず確認をし、商品画像の撮り方・加工方法などを決めると良いです。
下記、代表的なモール型ECサイトのガイドラインをまとめました。
Amazon | 楽天市場 | Yahoo!ショッピング | |
---|---|---|---|
画像サイズ |
|
|
|
画像形式 | jpg、gif、tif、png(gifアニメNG) | gif、gifアニメ(メイン画像NG)、jpg、tif、png、bmp | gif、jpg、jpe、jpeg、png |
背景・枠線 |
|
|
|
テキスト | テキスト・図・透かし文字NG(メイン画像のみ) | テキスト要素の占有率は20%以下 | テキスト要素の占有率は20%以下 |
その他にも細かいルールは各ガイドラインを確認の上、作成してください。
まとめ
以上、ECサイトにおける売れる商品画像の特徴や撮影・加工のポイント、おすすめ無料加工ツールを紹介しました。
直接商品を目で見ることができないECサイトだからこそ、商品の魅力をよりユーザーに伝えるために工夫をすることがとても大切です。
選ばれるECサイトになるよう、商品画像からこだわっていきましょう。